世田谷区「せたチャレ!」(ガバメントクラウドファンディング)に挑戦します!
ノルマなく自分のペースで。社会参加と継続的な収入を得られる編み手育成プログラム
ふっくら布ぞうりの会はこのたび令和8年度の「せたがやクラファン!チャレンジ(略称:せたチャレ!)」に採択されました。市民活動団体や企業等が行う地域課題や社会的課題の解決を目的とした事業を応援する、ふるさと納税を活用したクラウドファンディングの制度です。今回のせたチャレ!で、わたしたちは世田谷区内における就労支援・編み手育成に取り組みます。
就労が難しいと思われている方たちに、家にいながらマイペースで楽しみながらノルマなくできるお仕事・布ぞうり作りをマスターしていただき、コミュニティ参加、生きがいづくり、経済的支援を実現します。また、そういうった方たちを支援する団体と協働し、多くの方に機会をご提供します。
働きたい気持ちはある。でも、決まった時間に職場へ通うことや、周囲と同じペースで働くことが難しい――。地域には、そんな事情を抱える人たちがいます。
ひきこもりの状態にある人や、そのご家族、発達障害などの特性によって集団の中で働くことに困難を感じる人、医療的ケアが必要な子どもの保護者、家族の介護を担う人。・・・働く意欲や力があっても、外出できる時間が限られていたり、体調に波があったりして、一般的な就労の条件に合わせることが難しい人は少なくありません。
そこで、既存の就労支援では届きにくいこうした方々に「自宅にいながら自分のペースでノルマなく続けられる仕事」をお届けしようと、布ぞうりの編み手育成プログラムを実施します。
クラウドファンディングでは、編み手を目指す方々や支援団体のみなさんが初期費用の負担がなく講習会等に参加できるよう、皆様からのご支援をお願いしています。
また同時に、この取り組みを一緒に実施してくださる団体も募集しています。
布ぞうりづくりは、道具と材料があれば自宅で取り組めます。通勤する必要がなく、作業する時間も自分で決められます。またふっくら布ぞうりの会には、納期や製作数のノルマがありません。体調のよい日に少しずつ進める、家族が寝た後に取り組むなど、それぞれの暮らしに合わせて続けることができます。
人と話すことやパソコン作業は苦手でも、手を動かして一つのものを丁寧につくることが得意な人がいます。手仕事だからこそ力を発揮できる人がいるのです。技術を身につけ、品質基準を満たした布ぞうりは、私たちが商品として買い取り、オンラインショップ、取引先店舗、百貨店の催事、地域イベントなどで販売します。
ふっくら布ぞうりの会の活動は、2011年の東日本大震災をきっかけに始まりました。被災地で暮らす女性たちのコミュニティ作り、生きがい作り、経済的支援を目的にスタートし、今でも陸前高田・南三陸・石巻に編み手チームがあり、活動を継続しています。
そんな中、「コミュニティ作り、生きがい作り、経済的支援は別に被災地だけの問題じゃないよ、首都圏にだってこの活動に参加したい人はいるはず!」と声をかけてくれた方がいました。それをきっかけに、世田谷や亀戸での活動が始まりました。
そして今年からは、長野と岐阜の就労継続支援B型事業所でも布ぞうり作りをご一緒できることになりました。
完成した布ぞうりは、ECサイトふっくら布ぞうりshop、楽天市場「ふっくら布ぞうりのお店Wallys」、イベント出店、ふるさと納税の返礼品などを通して、多くのお客さまに届けてきました。
布ぞうり作りは誰にでもできる作業ではありませんが、手芸好き、こだわりの強い人など、この仕事に向いている人は必ずいて、そういう方たちにとっては楽しみながら取り組める仕事です。一般の就労支援ではマッチングが難しかった一定数の人たちの社会参加を実現し、販売を通して社会とのつながりを作ります。
◾️ 布ぞうり作りの体験会
当事者の方はもちろん、支援する団体のみなさんにまずは布ぞうり作りを体験していただき、それぞれの事業所で取り組めるかどうかご検討いただきます。
◾️ オーダーメイドの育成プログラム
実際に編んでみて「こんな形ならできるかも!」「こんな対応をしてくれたら続けられるかも!」といったご意見をいただきながら、オーダーメイドの育成プログラムを一緒に作っていきます。
◾️ あみあみ会(技術指導)開催
世田谷の編み手チームのベテランさんたちによる技術指導を行います。
お一人おひとりの事情に合わせて実施します。
技術を身につけた後は、材料の提供、品質確認、商品の買い取り、販売まで、ふっくら布ぞうりの会が継続して支えます。
仲間と顔を合わせられる交流や勉強の機会もつくり、自宅での作業が孤立につながらないよう、ゆるやかなコミュニティを育てていきます。
今、ふっくら布ぞうりの会で活躍している編み手さんたちから、どのように布ぞうり作りに取り組んでいるか聞きました。
夫の通院や体調の変化に合わせて生活している私にとって、決まった時間に働くことは簡単ではありません。そんな中で出会ったのが布ぞうりづくりでした。空いた時間に自分のペースで取り組めるので、無理なく続けることができています。
布ぞうりを編んでいる時間は、余計なことを考えずに集中できる大切な時間です。そして続けていると、作品が販売されたり、オンラインショップに掲載されたり、特注品づくりを任されたりと、新しい喜びが少しずつ増えていきます。
朝の少しの時間や、家事の合間、待ち時間などを使って少しずつ編めるので、暮らしの中に無理なく取り入れられるのが魅力です。わからないことは先輩たちが丁寧に教えてくれますし、作ったものは販売してもらえるので、ものづくりの楽しさとやりがいも感じられます。
介護や仕事など、それぞれの事情があっても続けられる活動だと思います。
昨年、たまたま目にした「ふっくら布ぞうり」のパンフレットを見て、「これは絶対に自分に向いている」と思いました。
実際に始めてみると、色や鼻緒の組み合わせを考えるのが楽しく、少しずつ上達していく実感も得られています。布ぞうりを編んでいる時間は目の前のことに集中できるので、悩んだり考え込んだりする時間も減ったように感じています。
私は発達障害の特性があり、複数のことを同時にこなしたり、臨機応変な対応、柔軟なコミュニケーションが得意ではありません。一方、手先を使った作業や繰り返しの作業、一つひとつの工程に集中して取り組むことは得意です。
同じような方にとっても、特性を活かせる選択肢の一つになるのではないかと思います。布ぞうりづくりは、そんな自分の個性やセンスを活かしながら取り組める活動でした。始めてからは生活にもメリハリが生まれています。
このように、それぞれのご家庭の事情、ご自身の特性があっても、ふっくら布ぞうりの仕事がマッチして、編み手さんの生活の一部になり、やりがいが生まれ、収入にもつながっています。
こうした活動を必要としている人は地域にいるはずですが、福祉団体や支援機関との連携はまだ十分ではなく、情報を必要な人へ届け切れていません。
また、布ぞうり作りを始めるには、講習会参加費や材料費、会場費、練習用の布代など、さまざまな初期費用がかかります。
そのことがハードルとなることもあります。
そこで、この初期費用をまるっと支援して、多くの方達が参加しやすくしよう!というのが今回のチャレンジになります。
そして、地域で以下のような活動をしている団体のみなさんと、この活動をご一緒したいと考えています。
布ぞうり作りに興味を持っていただけたら、まずはスタッフのみなさんに布ぞうり作りを体験していただき、自団体で取り組めそうな方がいるか、ご検討いただきます。
今回のせたチャレ!にお寄せいただいた資金の使い道は、編み手育成の初期費用、および、広報活動のための経費となります。
◾️ 講習会開催費:講師料、アシスタント費、キット代、会場費
お試しで布ぞうりを編んでみたい!という方のための講習会を実施します。
支援団体のスタッフのみなさんも対象です。
◾️編み手育成プログラム実施費:技術指導講師謝礼、練習用布ぞうり材料費、会場費、布の裁断機の購入費
布ぞうりの編み手を目指す方には、技術指導をおこないます。
技術指導をおこなうのも世田谷の編み手で、その人たちのお仕事になります。
布ぞうりづくりを練習するための布も無償でご提供します。
◾️広報費:チラシ制作費、広報デザイン費、発送費、広報スタッフ経費
この情報を必要としている方に届けるための活動経費です。
私たちがつくりたいのは、就職が難しい人でもその人に合った方法があれば「自分らしく働ける」と考えられる環境です。
できる人が、できることを、できるときに担う。つくる人、支える人、買う人がゆるやかにつながり、地域の中で支え合う。布ぞうりづくりを通じて、そのようなコミュニティを作りたいと考えています。
世田谷で仕組みを整え、成果や課題を積み重ねれば、同じ悩みを抱える全国の地域にも展開できます。福祉制度だけでは届きにくい人にも、仕事とつながりを届ける新しいモデルを、世田谷から広げていきたいです。
一人ひとりが自分のペースで編む一足が、誰かの暮らしを心地よくし、作った人の自信と収入につながります。
この小さくて確かな循環を育てるために、皆さまのご支援をお願いいたします。
一般社団法人あゆみ 代表理事
ふっくら布ぞうりの会
工藤賀子
